多くに染まろうとする
やむないこと
多勢に無勢なんて
定石

ゾーニングされた世界に
違和感なく育つ芽
君には何が解る

領域に立ち入るなよ
土足もいいところだ
君の権利はそこにいること
景色になってご覧

ゾーニングされたのが
そんなに悔しいかい
その手で何が出来る

血を吹き出して舞え
青を赤く染めるように
君の存在感は消すよ
景色になってご覧

情に惑わす狐みたいな
狸みたいな沼のよう
落ちて沈んで骨
魂さえ呑み込む泥
這い上がる気力は皆無
そのまま逝けるのなら
痛みはないのなら
全盛期より大事な最期

開けると侵入
隅から隅まで泥
手足腐ると感じ取って
そのままで良いと敢えて思う
早く逝けるのなら
苦しみはないのなら
この世の何物より大事な最期

赤と白の線を引こう
飛行船からも見えるように
白は貝殻を砕くといいよ
赤は君の腕を潰すといいよ
もうすぐ見えてくる
ハイテク過ぎる娯楽性

夢と現実の狭間がかつては
ひどく理想的なものだった
夢物語はあるくせに
現実逃避はあるくせに
もうすぐ見えてくる
ノイズ撒き散らす酸性

笹の葉 刃みたいに鋭く
君をとことんスライス
悲鳴に似た声聴こえない
僕に都合が悪いから

黒と白の水平線
浜辺に立ったら 御覧
黒は鳥の群れさ
白は鳥の群れさ
もうすぐやって来る
欠片もない協調性

熊の歯 刃みたいに鋭く
君の目は何を見たの
悲鳴に似た声は聴こえない
僕に都合が悪いから