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気まぐれに書く詩と話。 コメント等はご自由にどうぞ。
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「あはは」

屈託無く笑う、声。
俺はその主を知っている。
否、知りすぎている。

「じゃ、あたし用あるから。じゃーねー!」

だからだろうか。
俺はソイツが好きじゃない。

「あ、キミか」

俺の前に現れたソイツは、俺を見るなりそう言った。

「あたしに何の用?」

腕を組んだ。
眼差しはキリリと鋭い。

俺は何だか、ソイツが可哀想になった。

「…そんなに嘘ばっかついて、どうすんだよ」
「は?」

俺は知っている。
何でも知っている。

「それが……キミに何の関係があるわけ?」

やっぱりそう返すか…。

「俺は、お前自身だから」


だからこそ、そんな嘘つきのお前が
君が誰より大嫌いなんだ。
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だって仕方ない
気になって気になって仕方ない

「………」

あの髪型は、何?!

「……どうした会沢、そんな顔して」
「…や、どうしたも何も……あんたの髪…」
「お!気付いたか!」

えぇえええ!?
何故そこで急に活気付く!?

「よくぞ聞いてくれました!これは…」
「っていうか聞いてないよ別に」
「昨日新しいやつ買ってきたんだよー!」
「聞いてねーし」

そんな拳握んなくていいから。
語んなくていいから!

「……あー、でもさ」
「何だ?」
「だからそんなにアシンメトリーでぐしゃぐしゃなんだね」
「………?」
「納得」

私がニコリと笑うと変な顔をした。

「…会沢…お前さ……『ワックス』って知らねぇの?」
「はい?」
「…………いや…聞いた俺が馬鹿だった……」
「ちょ…っと!何よそれ!!」
「…はははは………」

何その哀れみの目!
時代遅れだよどうせ!乗り遅れてるよ!
っていうか、もう放っとけ!


その後。

「これ見て少し勉強なさい会沢クン」
「…ナメとんのかコラ」

ファッション雑誌数冊を手渡されました。
「まーた殺してやがんのか」

音も無く現れ

「向こうが先に吹っかけてきた」

私に話しかける男

「どうだか」

「嘘をついてどうする」

「はいはい」

私は血色を掃って
男に問う

「何でアンタがこんなところに?」

「見物さ」

男は言った

「殺人鬼の業、拝借しようと思ってね」
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