夜に思うのです
大好きな空が消えてしまう
私の手で

シンドバッドの白昼夢です
逃げられない
砂の魔王

砂漠の果てで舞踊るのです
私を見て 目を逸らさないでと
悲痛な叫び

願いは聞き届けられることなく
私は救われることなく
砂の人は風で崩れ落ちて
空が赤黒く 赤黒く

誰を探していたの蜃気楼
幻の中に見えたあなた
笑顔で私に手を振った

永遠の迷宮のように三角の城
涙で水分を失います

幻のくせに 私を見て泣くなんて
幻のくせに 幻のくせに
あなたはとうに幻なのに

青いドーナツがあります欲しいですか？
赤いリンゴがあります欲しいですか？

虹色の君がいます欲しいですか？

湿った寒さを感じていて
ひやりとした刃物を持って
自分を傷つければ気が済むのか
他人を傷つければ気が済むのか
もはや解らなくて
自分を傷つければ楽になるのか
他人を傷つければ楽になるのか
もはや考えることすら億劫です

怠惰な嬢　華の様に蝶の様に
羽ばたいて散って散って
その後に何を傷つける？

自分を傷つければ息が出来るのか
他人を傷つければ息が出来るのか

痛みを知らない者の叫び